病気の発見や治療のためには、それぞれの病気のKEYになる症状や所見を、問診や診察によって、いかにして見つけ出すかが重要なことは言うまでもありません。多くの病気は、問診や診察のみでも診断や治療にたどり着けますが、その一方で、重大な病気の可能性がある場合には、躊躇なく精密検査を行う必要があります。きちんとした問診や診察を行わずに、やみくもに検査を行っても、費用と時間がかかるばかりか、原因にたどり着けないことすらあるのです。
　例えば、急に強い腰背部痛が出現したという場合でも、たくさんの原因が考えられます。中年期の男性にある日の真夜中に痛みが出現してあまりの痛さに目が覚めたという場合には、尿管結石の可能性が高く、これは腰部の診察と尿検査で診断がつきます。一方で、ある時、急に振り向いたのをきっかけに痛みが出現して、腰をまっすぐ伸ばせなくなったという場合には、腰椎椎間関節症（ぎっくり腰）の可能性が高く、これは姿勢によって痛みがどう変化するかの確認によって診断がつきます。また、ご高齢の方が、はじめは胸が痛かったけれど、しばらくしたら腰が痛くなって、どんな姿勢をしても我慢できないくらいの痛みが続くという場合には、大動脈解離の可能性がありますので、緊急でCT検査を行う必要があります。
　当院では、岡崎市民病院の総合診療科として、全身の様々な病気をみさせて頂いた経験を生かして、詳しい問診と診察をもとに、それぞれの患者様の症状の原因特定と治療に努めてまいります。専門的治療が必要と判断した場合には、適切な医療機関へのご紹介も行います。健康や医療のことで気になることがございましたら、どうぞ当院までご相談ください。